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ひそかブログ

アニメでするリアルの話、リアルでするアニメの話。そういうのが好きです。

「迷家‐マヨイガ‐」 第1話 感想 - マザーグースが絡むと気持ちがちょっと上がる

迷家-マヨイガ- アニメ感想・アニメ関連の話

「迷家‐マヨイガ‐」第1話 「鉄橋を叩いて渡る」の感想です。

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霧に包まれた石橋ならぬ鉄橋を。
渡った先には納鳴村(ななきむら)

さながら三途の川を渡るように。
川の向こうには後戻りできない、この世じゃない世界が待っている暗示に思えました。



湯西川温泉を連想した

第1話ラスト、濃霧の夜。
前照灯をつけたバスは納鳴村入り口の橋へと向かって右折しました。川を渡って秘境へ向かう。その事に随分前の話ですが初めて湯西川温泉(栃木県)を訪れた時のことを思い出しました。

湯西川温泉自体が平家の落人伝説の残る異世界イメージのある場所で、何となく納鳴村とイメージがかぶります。明治維新後の湯西川温泉、久々に外界から訪れたお巡りさんに村のおばあさんが、

「源氏はもう滅んだか?」
 
と訊ねたという、事実だかネタだか都市伝説だか判別不能な話を聞いたことを思い出しました。
(源氏、というか鎌倉幕府の滅亡は明治維新の500年以上前のこと。また先日訪れた湯西川温泉は、だいぶ垢抜けた雰囲気に変わっていました)


実は原曲のあったヒポポタマス

第1話で登場人物が歌った「運の悪いヒポポタマス」
実はこの曲には原曲があったんですね。
てっきり水島努監督が作詞か作曲を手がけた歌だとばかり(笑) 

水島努さんはガルパン劇場版の挿入歌「おいらボコだぜ!」の作曲や、SHIROBAKOの「山はりねずみアンデスチャッキー」の作詞をなされている方なので、まあ勘違いしたのも無理はないかなぁと。


「運の悪いヒポポタマス」がポンキッキーズの曲だと知ったのは、「たかみめも」のたかみさんの記事でした ↓


下に曲の動画をはってみます。↓

↓ 「運の悪いヒポポタマス」 動画


↓ 「迷家」の運の悪いヒポポタマス 動画


うん、なんか不気味…… 子供が聞くともしやトラウマレベル?


たかみさんの記事にはさらに、「運の悪いヒポポタマス」の元ネタがマザー・グースであること、「迷家」が遠野物語をはじめ様々な伝承で使われていることなどが書かれており、とても参考になりました。また遠野物語は「迷い家」なので、アニメ「迷家」はそれとは表記を変えたんでしょうね。


マザーグースは気持ちがちょっと上がる

「運の悪いヒポポタマス」の元がどんな詩なのかググったので転載してみます。

「Solomon Grundy」(ソロモン・グランディ)
マザー・グース(Mother Goose)


Solomon Grundy、
(ソロモン・グランディ)
Born on a Monday,
(月曜日に産まれた)
Christened on Tuesday,
(火曜日に洗礼を受け)
Married on Wednesday,
(水曜日に嫁をもらい)
Took ill on Thursday,
(木曜日に病気になった)
Worse on Friday,     
(金曜日に病気が悪くなり)
Died on Saturday,
(土曜日に死んだ)
Buried on Sunday.
(日曜日に埋められて)
This is the end
Of Solomon Grundy.
(ソロモン・グランディは
一巻の終わり)

(→ ソロモン・グランディ Solomon Grundy :マザーグース (壺 齋 閑 話) より)


私はマザーグースと聞くと気持ちが上がるものを感じちゃいます。
その理由は、マザーグースを題材にした殺人事件(見立て殺人)がひとつの定型として存在し、かつて面白く読んだ小説を思い出すからですね。

かの有名なアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」*1や、横溝正史の「悪魔の手毬唄」などはこのカテゴリーに属するんじゃないかと思います。


マザーグース自体が「迷家」に大きく絡むとまでは思わないですが、アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」や横溝正史の名前を思い浮かべれば、作品が目指している方向性や雰囲気がかなりつかめるのでは?と思いました。



作品のコンセプトについての話です。
ポニーキャニオンのプロデューサー石黒達也さんや、「迷家」の制作会社・ディオメディア代表取締役の小原充さんはインタビューで、

― ジャパニーズファンタジーをやりたかった ―

というふうに答えていました。



ジャパニーズファンタジーか、なるほど。
インタビューや上記のことから「迷家」で描かれそうな雰囲気を列挙すると、古くからの民族伝承、都市伝説、そして誰もいなくなった、横溝正史、そのあたりになりそうという予感がします。そこにヒューマンドラマを加味していきたいのでしょう。


一人二役のキャスティングとその他のこと

EDクレジットを見ながら、目が止ったのは同じ声優さんの名前が登場することでした。一人二役のキャスティングがちらほら。カブっているのを確認すると一人二役は全部で5組になりそうです。それらを列挙すると、

  1. ダーハラとトシボーイ(cv:高橋伸也)
  2. ソイラテとぴーたん(cv:Lynn)
  3. よっつんとまんべ(cv:間島淳司)
  4. ユウネとナンコ(cv:多田このみ)
  5. 鳥安とドザえもん(cv:新垣樽助)

迷家 感想 一人二役のキャスティング 画像


ユウネ
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ナンコ
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私が確認できたのはここまで。
一人二役キャラとなると、そのどちらか片方は早々に退場する可能性が出てきそうですね。ひとり、そしてまたひとりって具合に…… 終盤の頃には、
「そして誰もいなくなった納鳴村」 
そんな展開になっていきそうな予感もします。



第1話は思ったより進まなかったですね。
私は第1話で最初の犠牲者が出るところぐらいまで進むのではと勝手に思っていたのですが。そのかわりに、童謡などによって作品全体のイメージや作品全体に対するヒントを提示する回にあてたのだろうと思いました。


ヒヤリとしたのが暴走するバスの描写。
つい先日、長野県軽井沢でスピード超過によるバス転落による死亡事故が発生したばかりですので、胸がキュッと締めつけられるような思いがいたしました。まあなんにしても…… 放送自粛にならずでよかった。もしかしたら私以上に、関係者はヒヤリとしたかもしれない。



最後に

上記リンクのインタビュー記事でポニーキャニオンの石黒さんはこう語られていました。

小原さんとお話をしたときに、企画を資金面でも内容面でも成立させるには3要素あるでしょうと。監督、シリーズ構成、キャラクターデザイン。この3本のうち、ふたつがメジャー級じゃない限りオリジナルの企画は成立しませんよと。


私も同感です。
― オリジナルアニメが話題を呼び成功するためにはビッグネームが必須 ―
そういうイメージが強いです。

さらに上記3要素に加えるならば、あとは “制作会社” でしょうか。
たとえば「甲鉄城のカバネリ」なら進撃の巨人の“WIT STUDIO”、「キズナイーバー」がキルラキルの“TRIGGER”。そういう冠を宣伝文句に掲げることが出来るのは大きいと思います。迷家の場合は、監督:水島努、シリーズ構成:岡田磨里の2人のビッグネームが売りなんでしょうね。


迷家の第1話にはそれほどストーリー進展を感じませんでしたが、第3話ぐらいから面白くなってくるかなと。最後にはそんな印象が残りました。


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春アニメ 第1話感想など






*1:諸説あり。「そして誰もいなくなった」の童謡「10人のインディアン」は作者が明らかなため、厳密にはマザーグースではないという見方もある。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%8B%E7%AB%8B%E3%81%A6%E6%AE%BA%E4%BA%BA#cite_note-3より