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ひそかブログ

アニメでするリアルの話、リアルでするアニメの話。そういうのが好きです。

ブブキ・ブランキ 第12話(最終回)の感想と総括 – う~ん… 主役は結局礼央子さまだったなー 全体にチャレンジングな作品だった。

ブブキ・ブランキ

「ブブキ・ブランキ」第12話、「宝島の少年」の感想と、ブブキ・ブランキ全体を振りかえる総括記事です。

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最終回の全体印象

ブブキ・ブランキの最終話は、ひとことで言うとちょっとポカーンとなってしまった回でした。今ひとつどの勢力とどの勢力が闘っていて、それぞれが何のために戦っているのかピンとこないまま、

主役は結局礼央子さまだったなーと(汗

そんな印象の残る最終回だったというか。
一回目の視聴ではう~ん…… となり、2回目でそれぞれの行動原理をある程度理解したって感じ。あまり最終回という感じのしない最終回でした。

礼央子とその配下の四天王の心情が一番わかりやすく、炎帝の大人チームが本作最大のドラマになっているような印象が…… 逆に汀の心理や行動はあまりピンとこなかったです。


さまざまな勢力の行動を整理すると

汀、礼央子、その他勢力の行動原理を簡単に整理してみます。

まず汀。
彼女は余命3年の礼央子を救うため、不老不死と関連のある炎帝の心臓を破壊し炎帝と礼央子をリンクさせたような状態にする。次にブランキのさらなる地上落下を阻止すべく宝島へと上がり、地上のブランキの心臓を停止させる。ブランキも人も死滅させたくないので宝島のブランキは監視状態にしておく。

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簡単に言えば汀の行動は「現状維持」って感じでしょうか。そして最後は、東や仲間たちがそれを引き継ぐ形で、せめて宝島が地上に落ちるのだけは阻止したい。


一方の礼央子。
彼女はすべてのブランキを破壊し、最後は炎帝ともども不死な自分の命を終わらせる。

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いわば「現状破壊」って感じかな。そして四天王はそんな礼央子に最後までついてゆく。


そしてその他勢力。
彼らは、心臓のブブキを持ち帰る、宝島自体をブランキごと破壊する、地上に宝島を落としてやりたい。そういった感じに、それぞれ違った思惑で動いており、そのときそのときで敵対する相手も変わるかな、と思いました。


物語全体としてシンプルに共通な敵がいるわけではなく、「誰対誰の対決がメイン」という単純な図式でも無く、感情の置き所が難しかった最終回ですね。しいていえば軸は礼央子対汀なんでしょうけど、がしかし汀の方は礼央子と争う気はない。

まあ最終的にいちばん礼央子が分かりやすく、そのあたりが主役が礼央子だと感じた所以(ゆえん)です。

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最終回の出番も礼央子が一番多かったですしね。


続編について

本編終了後に「続編COMING SOON」となったブブキブランキ。

最終回に長い過去回想が入ったり新キャラが登場したりで、タイマーを見ながら的場井さながらに
「時間がねぇ時間がねぇ、どうすんだ?!」
と心配になったのですが、やはり続きがあるんですね。


「バディ・コンプレックス」というアニメは、アニメ2期のかわりに特別篇という形でたしか2話ぶんの続編(完結編)をやっていました。ブブキブランキも2期というより似た形(特別篇)になるのでは?という気がします。これってもしかしたら、元々2クール分だったものを1クール+特別篇ぐらいに圧縮しようとしているのかもしれないですね。そのあたりが終盤での新キャラ大量投入の理由かと。

ほかに似たような具体例をあげるならば、サンライズの「セイクリッド・セブン」というアニメでしょうか。こちらの作品は、
2クール →1 クール13話 → 1クール12話
そんなふうに圧縮されていった経緯を持つ作品。
ブブキブランキも上記作品と似たような、本来の予定から圧縮された感じを覚えたTVシリーズでありました。



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そーぼう(新走宗也)の昔のビジュアルに笑った。さらに後ろの絶美はどこのスケバンって感じだしw




ブブキ・ブランキ第12話の感想はこのへんにして。
つぎはブブキ・ブランキ全体の総括をしてみたいと思います。

ブブキ・ブランキの総括

総括内容は、全体印象、一番良かった点、キャラクター、話題性などの話になります。

総括① - 全体印象

ブブキブランキは全体に真面目な作りだったという印象が強いです。
真面目な作りだと感じるのは、作品づくりに対する真摯な姿勢を感じるがゆえですね。一生懸命作っている姿勢をヒシヒシと感じる作品でした。

残念ながら最終回の第12話は個人的にそれほど夢中になれませんでしたが、第9・10・11話のあたりはかなり面白かったです。たくさん涙しましたし…… 
自分のクライマックスを上げるならば、宝島への道筋が見えて5人で写真を合わせた第7話のラストや、第10話でついに宝島へ向けて上昇を始めた王舞などなど。

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さらに第11話は、普通ならば感想のメインに据えるような心を動かされる場面がざっと4つほどもあり、シリーズ全体のベストエピソードではないかと思っています。

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同時に、真面目な作りゆえ、遊びの部分とか余裕を持った部分はあまり無かったような。
これを言いかえてひとことで言うならば「ネタ」の部分はあまり無かったというか。パクッと食いつくようなネタ、設定を上手く応用したり繰り返しによってネタに昇華する部分は欠けていたように思います。

たとえばSHIROBAKOならば「万策尽きたぁ」とか「変な話ぃ~」とか「ぷるんぷるん天国」など。
PSYCHO-PASS サイコパスならば、図らずも自分の犯罪係数を読み取ることになった狡噛(こうがみ)が自身の犯罪係数の高さにあきれ、犯罪係数を読み上げるドミネーターに、
「そりゃどうもー」
とやるシーンなどですね。

まあこのあたりについては、小松田監督が初監督作品だったという理由もあるのでしょう。さすがに余裕を持てるほどでは無かったんだろうなと。

総括② - 一番良かった点

本作で一番良かった点は何になるでしょう。
やはり3DCGならでは、の点かな。

キャラクターデザインのコザキユースケさんいわく、

CGにはCGにしか出来ない良さがある。色数の多さ、ディテールの細かさ。手描きではなかなか出来ない3DCGならではの点が魅力

ざっとですが放送直前特番のブブキブランキゼロで、コザキさんはそんなことをおっしゃっていました。


わたしが3DCGならではと感じたのは、思いっきり長い範囲をPANしたりQTB*1したりするカメラワークでしょうか。第何話だったか、ブブキ運搬列車がエビ反りになり、投げ出された主要人物たちを広範囲の横PANでとらえた画像だったり、王舞や炎帝のアップから一気に離れた位置の絶美までQTBするカメラワークに、「おおっ!ほっほっ!」と麻呂のようなリアルな笑い声を上げながら興奮してしまいました。

回想で右手ちゃんが上から登場する場面などで使われていた長い縦PANなども「おおっ!」となるカメラワークでしたね。

また第2話に登場した王舞初搭乗時のシーンなども、むき身状態で王舞に搭乗し、いかにも巨大ロボットに乗っているかのような “G” を感じさせるつくりでした。遊園地でのアトラクション搭乗時に通じるような、Gを感じさせる3DCGならではの描写だったように思います。

そのあたりが本作で一番良かった3DCGならでは、の点ですね。


総括③ - キャラクター

キャラクターで良かったのは誰だろう。
まずはかな。
わかりやすい熱さを持ちあわせ、まっすぐな柊が作品に対する感情移入のキッカケになりました。

柊の次が礼央子と四天王
それぞれに背負っているものの重さがあり、いぶし銀のような存在感を放つキャラクターたちだったように思います。大人の苦渋を感じさせる、渋いキャラクターたちでした。製作者にとっても、礼央子たちは描きやすいキャラクターだったのではないでしょうか。

逆に主人公の東とかは、最後になって影が薄くなっちゃったかな。
そのあたりは、続編の方で存在感を示してくれると嬉しいです。


総括④ - 世間での話題性

話題性という意味でいくと。
ブブキ・ブランキはあまり世間の話題になった作品とは言いがたいでしょうね。
ブログでのアクセス数やツイッターでのつぶやき数をみても苦戦を強いられていたような。そこに理由は2つあってそれは、
「オリジナルアニメ」と「3DCG」
じゃないかと思います。

数年前とは状況が変わり、近頃は「オリジナルアニメ」というのは出発点からして不利な気がします。よほどのビッグネームが絡まないと、オリジナルアニメはなかなか世間での話題になりにくい。


また「3DCG」というのは「不気味の谷現象」で知られる通り、苦手な人は苦手なんだと思います。詳しく知りたい方はこちらを。

→ 不気味の谷現象 - Wikipedia


同ページから「不気味の谷現象」をグラフ化した画像です↓
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人間に類似するに従い、ある時点で突然強い嫌悪感に変わると予想した説です。



ということでブブキ・ブランキの場合。
「オリジナルアニメ」+「3DCG」という不利な点を話題性という意味で最初からふたつ抱えていた、
ってことになるのかなと思います。

また同じサンジゲンによる「蒼き鋼のアルペジオ」の場合。
こちらはあえてメンタルモデルの可愛らしさを全面へと押し出し、戦略として上手だった、と言える気がしてきました。


最後に

そんな感じのブブキ・ブランキでしたけど。
他のアニメではなかなか見られないストーリーや作画を見せてくれた稀有な作品だと思います。「オリジナルアニメ」+「3DCG」という不利な条件のもとで、

果敢に挑んだチャレンジングな作品だったなと。

真面目な作りかつ、3DCGの進化を感じさせるチャレンジ精神あふれる作品だったと思います。


ということでブブキ・ブランキの全12話が終了しました。

制作に携わった方々、ひとまずお疲れ様でした! ありがとうございます。
続編の方も頑張ってくださいませ~ 引きつづき応援したいと思っております。


アニメを最後までご覧になった方もお疲れ様でした。
私のつたない感想を読んでくれた方々、ツイッター等でお世話になった方々。
ほんとにありがとうございます。



ではまたの機会に! (・ω・)ノ

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「ブブキ・ブランキ」 全??話
(スタッフ)
原作: Quadrangle
監督: 小松田大全
シリーズ構成・脚本: イシイジロウ, 北島行徳
キャラクターデザイン: コザキユースケ
CGスーパーバイザー: 鈴木大介
美術監督・設定: 金子雄司
音響監督: 明田川仁
音楽: 横山克
音楽制作: KADOKAWA
制作: サンジゲン

(キャスト)
一希 東:小林裕介
朝吹 黄金:小澤亜李
野々 柊:斉藤壮馬
扇 木乃亜:石上静香
種臣 静流:小松未可子

万流 礼央子:潘めぐみ
的場井 周作:津田健次郎
新走 宗也:木村昴
石蕗 秋人:興津和幸
間 絶美:日笠陽子

一希 汀:柚木涼香
一希 薫子:金元寿子

(主題歌)
オープニングテーマ「Beat your Heart」
歌:鈴木このみ
エンディングテーマ「ANGER/ANGER」
歌:MYTH & ROID







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