読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ひそかブログ

アニメでするリアルの話、リアルでするアニメの話。そういうのが好きです。

『灰と幻想のグリムガル』 - 死を連想した夜明けの紫

アニメ感想・アニメ関連の話

灰と幻想のグリムガル ネタバレ マナト

アニメ「灰と幻想のグリムガル」は、アバンとラストの空の色が印象深いです。各エピソードの最初と最後に映る空がストーリーとの関連性を持たせた色や天候で描かれることが多く、毎回毎回アバンとラストがどんな空なのか着目しながら視聴しています。

グリムガルの空がそれまでと激変したのが第5話のアバンでした。紫に彩色された夜明けの空。私はこの空に「死」を連想しました。


以下アニメ「灰と幻想のグリムガル」のネタバレを含みます。

上の画像は、
左上:第1話Aパート導入部
右上:第4話アバン
左下:第5話アバン
右下:第7話アバン
となります。


アバンとラスト。空の一覧表

「灰と幻想のグリムガル」のアバンとラストの空について、時間帯・色・天候などを簡単な表にしてみました。表は第1話から第9話まで。特に断わりの無いものは天候は晴れになります。

話数   アバン   ラスト  
01   夜明け前、  夕方、
02   夜、  夜、 
03   夜明け前、  夜、。(実際のラストは宿舎) 
04   夜明け、瑠璃色   夜明け、瑠璃色 
05   夜明け、  夜、雨
06   夜明け前、  夜、の街  
07   夜、の街  夜、 
08   晴れた昼、街   昼、雪  
09   夜明け前、  昼、霧 


第1話の(夜明け前、)は、アバンではなくAパート導入部です。第1話のアバンは晴れた昼間で、森の中での戦闘が描かれていました。


第1話から4話までの空

第1話から第3話まではいわば「ノーマル」の空。これが同作の標準状態。
夜明け前の濃い青だったり、オレンジの月が浮かんだ夜の緑だったり、これらの空が出てくるときの「灰と幻想のグリムガル」は、通常の状態(ノーマル)ってイメージを持っています。

f:id:hisoka02:20160317142540j:plain
↑ 第1話 アバン

f:id:hisoka02:20160317142955j:plain
↑ 第3話 アバン


空の色に変化が現れたのは第4話のとき。
いつもの夜明け前ののカットを挟みつつ、日の出の時間帯にシホルとマナトを映しながら、空は瑠璃色へと変化しました。

f:id:hisoka02:20160317143431j:plain
f:id:hisoka02:20160317143438j:plain


瑠璃(るり)色とは、簡単に言えば青紫のことで、自然界に最も多く存在する色だといわれています。瑠璃色は空の濃い青にがプラスされた色。アバンの空がから瑠璃色へと変化したことで、もしかしたら今回(第4話)は何かあるのか? と予感したことを覚えています。


第4話で描かれたのは、マナトの死亡でした。

第4話ラストの時間帯は、日の出の時間帯なのか日昏ひぐれの時間帯なのかちょっと迷ったのですが、いったん夜の空が映されているので日の出の時間帯だろうと判断しました。第4話は日の出の瑠璃色から入り、 マナトの死亡という出来事があって、最後も日の出の瑠璃色でしめるという形だったと思います。


第5話。夜明けの紫

グリムガルの空でもっとも衝撃を受けたのが第5話のアバンでした。
だ! 空が紫になってるよ!)
内心でそんな叫び声を上げてしまいました。

f:id:hisoka02:20160317143925j:plain
f:id:hisoka02:20160317143930j:plain
f:id:hisoka02:20160317143933j:plain

(厳密に言えば上記画像の空も瑠璃色かもしれませんが、私には完全に紫に思えたです)


紫と言えば連想するのが「死」のイメージ。
紫を見るたびにいつも死をイメージするわけではないですが、「死」のイメージは何色?と聞かれれば、私は「紫」だと答えます。

じゃあどうして死は紫なんでしょうね? 
じゃなくてとかでも良さそうですが……
以前なにかの記事で、その理由は「死斑」(しはん)のイメージじゃないか? みたいなことを書きました。紫は死によって体内に滞ってしまった血が、肌から透けて見えてくるときの色のイメージ。

またアニメ「すべてがFになる」という作品でも、女性キャラクターが死の絡むシーンに紫の衣装を身にまとっていたので、死が紫というのは人がもつ本能的な部分に由来するんじゃないかって気がします。本能的に死から色としては紫をイメージするんじゃないかと。そういえば同作には、
「むらさき色、すごく大事な」
そんな印象的なフレーズがありましたね。


「灰と幻想のグリムガル」第5話のアバンで描かれた夜明けの紫は、もたらすインパクトが絶大でした。空の色が、

夜明け前の青 → 瑠璃色 → (マナトの死) → 紫

と変化してきたので余計に驚きが大きかったです。死のイメージが増すにつれて、空の色に赤が付け加えられていった流れと言ってもいいですね。


ストーリーの進行に合わせ、アバンの空も変化してゆくという連続描写。
これはTVシリーズならではという描き方でしょう。

このアニメの序盤は、どちらかというとストーリーやキャラ心情よりも背景に注目して見ていることが多かったのですが、第5話の夜明けの紫はストーリーやキャラの心情にグッと関心が向くキッカケになりました。私にとって作品にハマるターニングポイントになった空の色。いま振り返ると、自分にとって大きな意義のある第5話の空の色でした。


紫の再登場

紫はもう一度出てきました。
話数でいうと第6話の終盤と第7話のアバン。こちらはメリイの背後、夜の街並みが紫で描かれています。どんな場面だったかというと、回想でかつてのメリイの仲間の死が語られた場面でした。

f:id:hisoka02:20160317144952j:plain
f:id:hisoka02:20160317144958j:plain


第5話同様、グリムガルでは死を連想する場面にはやはり紫が使われるんだなーと……
この流れを再確認した場面になりました。
第7話は、ラストになると空がで描かれた夜空へと戻り、これは物語が通常に戻った状態だと言えるんでしょう。


「生」の話

死の話が続いたので、今度は逆の話をしてみます。死の反対の生について。
第5話終盤の雨の夜のシーン。ユメがハルヒロに抱きつき、途中から雨が落ちてきて、マナトを想って涙するシーンですね。

f:id:hisoka02:20160317145227j:plain

↑ この場面、めちゃエロくなかったですか?
私はなんだかムズムズきちゃいました。どこのパーツが、とは言いませんが(笑)


f:id:hisoka02:20160317145420j:plain

雨に濡れた衣服で密着したら、いろいろなものがお互い体に当たるのではないかと。乾いた衣服によるハグよりも、濡れた衣服によるハグの方がより一層エロスを感じさせます。

そのムズムズくるエロ、「性」を感じさせる描写に、
(ああ、生きてるっ!)
そんな感慨を抱きました。死が描かれ死に涙する場面で逆に、

―「性」から「生」を感じる ―

というね。
エロ(性)によって生きてる事(生)を感じるという、なかなか味わい深い描写だったように思います。


雨とともにたくさんの涙を流し、スッキリした表情でマナトにしがみついているユメ ↓
f:id:hisoka02:20160317145714j:plain

なんだか「事後」のような表情でw
オーガズムを終え、すっかりスッキリしちゃったような女性の表情。この時のユメがエロ可愛くて、彼女の頭をナデナデしてあげたくなりました。


最後に

「灰と幻想のグリムガル」は、しり上がりに夢中になってくるアニメですね。これまで感想を書いてこなかった事にいまでは後悔の念を抱くほど。そしてハマるきっかけ、ターニングポイントになったのが第5話の夜明けの紫でした。

1年に放送されたアニメからエピソード単位で10話選ぶという「10選企画」なるものがあるのですが、いまのところ「灰と幻想のグリムガル」の第5話は、その候補のひとつになりうるエピソードだと思っています。

それぐらいに大きなインパクトのあった第5話の夜明けの紫でした。


PR







「アニメ感想・アニメ関連の話」の関連記事




▲ カテゴリー「アニメ感想・アニメ関連の話」に戻る