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ひそかブログ

アニメでするリアルの話、リアルでするアニメの話。そういうのが好きです。

僕だけがいない街 第2話 感想 - おい29歳しっかりしろ! ← バカなの?

僕だけがいない街

「僕だけがいない街」第2話、「掌」の感想です。

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おい29歳しっかりしろ!に笑い、バカなの?にムズムズっと。
僕街の第2話はそんな感想を持ちました。

また掌を合わせるシーン。
加代と悟に対するカメラワークの違いも面白かったです。

原作は既刊7巻のうち6巻までが既読。なるべく僕街のネタバレ気配を避けて書きたいと思います。


「僕だけがいない街」の登場人物について、公式H.Pに分かりやすい相関図が載っていたので転載します
(▶ 放送情報 | TVアニメ「僕だけがいない街」公式サイト

僕だけがいない街 キャストと人物相関図
(クリックで拡大されます)

第2話の全体印象

第2話は第1話に比べておとなしめな印象でした。全体に控えめだったというか…… まあそれもそのはず。第2話にはリバイバル(再上演)発動のシーンがありませんでしたし、第1話では2006年、第2話では1988年(昭和63年)と、場所も時間も移動したので、またイチからの状況説明に尺が必要だったという事情があるのでしょう。


しかし全体が控えめに進んだがゆえに、ラストの「掌」のシーンが際立ったように思いました。

雛月加代(ひなづき かよ、CV:悠木碧)は突然手をペタッと……
普段の表情で掌を合わせる加代に、動揺の走る29歳・藤沼悟(ふじぬま さとる)

(おい29歳しっかりしろ!)
のCVが、子供時代の土屋太鳳さんから大人時代の満島真之介さんに変わる所なんかも面白かった点です。大人の声により、ハッと我に返る気分を味わいました。


雪がしんしんと降りしきり、周囲が暗くなった夜の公園。

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吐く息が白い寒さの中、素手同士で合わせる掌はどんな感触なんでしょうね? これはかなり冷たい手の感触なんだろうなぁ……

悟の戸惑いと母の料理

「これは現実なのか?」

そんな悟の戸惑いと、彼が現実感を取り戻すまでの描写が良かったです。

時間は、1988年(昭和63年)2月15日の月曜日。
悟は教室に入ったものの、自分の席が分からない。母が気になり家にダッシュしたものの、ドアにはカギがかかっていて開けられない。「母さん」から「お母さん」へと言い直す。「アジトに行かない決まり」を覚えていない。下校時のケンヤ(cv:大地 葉)による「ところで、悟お前……」にドキッとする。
それらの描写が悟の戸惑いをよく表わしていると感じました。視聴しながらヒヤヒヤしますね。

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悟に現実感をもたらしたのは、母が料理をつくるシーンでした。
トントントンとキャベツを切る、ペタッと肉をこねる、鍋に味噌をとく、炊飯器やフライパンに蒸気がたちのぼる。

料理シーンの終盤、すうーっと匂いを嗅いで台所の入り口に立っている悟が映りましたが、アニメで描かれた母の料理シーンは、ずうっと悟が見ていた主観シーンってことなのでしょう。
ああここでは母が生きている。
悟は最初から最後まで、母が料理をつくるシーンをずっと眺めつづけていたんだろうなぁ。


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現実感を得た悟は、やっぱりこれはリバイバル(再上演)だと認識。
つまり、ここ(昭和63年)にきてしまったのは偶然じゃない。母を救うためには、この時代が起点になる。その最初の一歩として、死んでしまった雛月加代をどうにか救うことから始めよう。
今後に対する悟の行動原理が決まりました。

悟の戸惑いと母の料理によって現実感を取り戻すまで。
これら一連の流れが、調理を眺める「目」、器具の音を聞く「耳」、匂いを嗅ぐ「鼻」、料理を味わう「舌」と、5感によって現実感をもたらされた事に説得力を感じました。調理シーン、いい音だったなぁ。


加代にはじんわり、悟にはぐるぐる。面白かったカメラワークの違い

サブタイトルの「掌」どおり、第2話では雛月加代が藤沼悟にペタッと掌を合わせるシーンが最も印象に残りました。

このシーンでは加代にも悟にも気持ちの動きがありましたけど、面白かったのは、2人の気持ちの動きをとらえる場面のカメラワークがそれぞれ全然違っていた事でした。
では加代と悟、それぞれについて書いてみます。

1. 加代にはゆっくりとしたズーム

加代は誕生会に誘われたことや、さらに自分が最初に招待状を渡されたことに対して気持ちが動きます。ここでのカメラワークは、レイアウトの左上に向かい、ゆーっくりと加代に寄っていくようなものでした。これはPANじゃなくてズーム、かな…… 
ここでのカメラワークの意図は、雪が融(と)けるようなイメージでしょうか。
文集に「私だけがいない街、私だけがいない島に行ってみたい」と書いていたように、加代という少女の心には雪が凍り固まってしまったようなイメージがあります。それが今回の悟によって、加代の心の氷がほんのちょっと融けてきた。

驚いた加代の表情にじんわりとズームしてゆくカメラワークは、加代の氷がほんのちょっと、ゆーっくりと融け始まったことをイメージしたカメラワークだったように感じました。味わい深い演出ですね。


2. 悟には目のどアップと回転を交互に

「藤沼、手冷たくない?」 
加代は悟に掌を合わせ、視線を軽く上下に。

一方の悟は一瞬ののちに目を見開いて驚き、カメラはそんな驚いた悟の目と、2人をとらえつつ水平にぐるぐる回るカットを交互に映します。悟のモノローグは、
(おい、29歳しっかりしろ!)

小学生相手に何照れてんだ、動揺し過ぎだろ(笑)


そんな悟のモノローグが可笑しいんですけど、カメラワークもまた、その可笑しさをアシストしていたと思います。悟の驚きを表わす見開いた目に、気持ちの動揺を表わす水平回転。それらを交互に映すことで、悟の慌てふためきぶりがよく出ているなぁと感じました。派手なカメラワークに大笑いしちゃいました。


加代にはじんわり寄って、悟にはぐるぐるの回転で。
2人の気持ちの動きを表現するカメラワークの違いが面白かったです。

ハッと悟が我に返った頃、加代はもうとっくに悟のもとから離れてるしw
またペタッと手を合わせた加代ですが、この行動にはちゃんと意味があったりします。


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最後に

第2話では、悟の戸惑い表現や母の料理、掌のシーンなどが印象に残りました。

あともうひとつ。
「バカなの?」
のセリフ。
雛月加代の「バカなの?」は原作でかなり好きなフレーズです。「バカなの?」が出るたび、ニヤニヤニヤニヤが止まらない状態でした。ツボというか。

加代の第一声は「バカなの?」でした。
やっぱり加代の最初のセリフはこれか (o ̄▽ ̄ φ)


さらにラストにもう一回。

(おい29歳しっかりしろ!)
「えへっ、僕の方が少し手おっきいね」

「バカなの?」

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うふっ
悠木碧さんによるバカなの?がイメージピッタリw
素晴らしい演技。
このあたりのセリフに、何ともいえぬムズムズッとした気持ちよさを味わった「僕街」の第2話でした。




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「僕だけがいない街」 (全12話)

(スタッフ)
原作:三部けい
監督:伊藤智彦
シリーズ構成:岸本卓
キャラクターデザイン:佐々木啓悟
美術監督:佐藤勝
音楽:梶浦由記
アニメーション制作:A-1 Pictures

(キャスト)
藤沼 悟(ふじぬま さとる)
満島真之介(29歳)、土屋太鳳(10歳)
雛月 加代(ひなづき かよ):悠木碧
藤沼 佐知子(ふじぬま さちこ):高山みなみ
ケンヤ(小林賢也):大地葉
オサム(修):七瀬彩夏
カズ:菊池幸利
ヒロミ(杉田 広美):鬼頭明里
八代 学:宮本充

(主題歌)
オープニング・テーマ「Re:Re:」
歌:ASIAN KUNG-FU GENERATION

エンディング・テーマ「それは小さな光のような」
歌:さユり




感想を書かれた他のブロガーさん

あれっ?! 2話になったら感想を書かれたブロガーさんが減りましたね。3名ほど紹介させていただきます。

「びーきゅうらいふ!」のcomonoさん(idはbasilskos)

本場(北海道)では、「したっけ」の言い方が違うそうな。うん、発音どうなんだろうと?とアニメを見ながら気にはなっていました。

「のんびり時間がHAPPYタイム」のシンさん

父親なので虐待の気配はツラかった、とのことです。ううんこれは…… 先を知っているので何とも言えない。

「アニメられる日々」のやまぬこ!さん

記事からアニメに対する好感触を感じ取れて、なんだかこっちも嬉しい気分になりました。




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