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ひそかブログ

アニメでするリアルの話、リアルでするアニメの話。そういうのが好きです。

がっこうぐらし! 第9話の感想と考察 – アニメを特徴付けている「斜陽」の演出

がっこうぐらし!

「がっこうぐらし!」第9話 「きゅうじつ」の感想です。

夕暮れの太陽に彩られたとき。
「がっこうぐらし!」は大事な場面がやってくる。

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そんなふうに思っています。
第9話でそんな斜陽(夕方)は、太郎丸とみーくんの場面でした。


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「がっこうぐらし!」の主要キャラ名とアイコンとキャスト

キャラ名  アイコン  キャスト 
ゆき(丈槍由紀)  f:id:hisoka02:20150806204214j:plain 水瀬いのり
くるみ(恵飛須沢胡桃)  f:id:hisoka02:20150806204224j:plain 小澤亜季 
りーさん(若狭悠里)  f:id:hisoka02:20150806204234j:plain M・A・O 
みーくん(直樹美紀)  f:id:hisoka02:20150806204242j:plain 高橋李依 
めぐねえ(佐倉慈)  f:id:hisoka02:20150806204258j:plain 茅野愛衣 
けい(祠堂圭)  f:id:hisoka02:20150806204322j:plain 木村珠莉 
太郎丸  f:id:hisoka02:20150806204309j:plain 加藤英美里 


(画像は「TVアニメ「がっこうぐらし!」公式サイト」より)

学校名は、私立巡ヶ丘めぐりがおか学院高等学校。
学年は、みーくんだけが2年生で、ゆき・くるみ・りーさんは3年生です。

(原作は未読です)


アニメを特徴付けている「斜陽」の演出

昨日は朝から晴れわたり、眩しさに瞳孔がギュッとなりました。
同様にがっこうぐらし!の第9話。こちらも強い紫外線を感じる回でした。

がっこうぐらし!という作品を思うといつも、太宰治の作品「斜陽」のタイトルが浮かびます。

斜陽 (新潮文庫)

斜陽 (新潮文庫)

その理由は、「斜陽」で描かれた没落してゆく貴族のイメージが、「がっこうぐらし!」で描かれる人類の没落してゆくイメージと重なるからだろうと思っていました。



しかしあるとき、そうじゃないことに気がつきました。
「斜陽」という言葉そのものが「がっこうぐらし!」を連想させていたのだなと。

理由はいたってシンプルです。
「がっこうぐらし!」の演出の特徴のひとつが、「太陽光の使い方」にあるからと思うからです。
印象的なシーンの数々は夕方に多く描かれている
だから「斜陽」という言葉を連想するのだと思います。


たとえば第1話ラスト。
みーくんがゆきの教室に迎えに行ったとき、時間帯は夕方でした。

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次に第4話ラスト。
ED曲「We took each other’s hand」の流れるなか、学校を抜け出した車は、地平線の太陽に向かって走り去っていきました。第5話との時間の繋がりを考えると第4話ラストは朝の太陽になりそうですが、演出のイメージとしては「日没直前の太陽」だったのではないかと思います。

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他には前回の第8話。
学校卒業後の「しょうらい」について語り合う場面。これも夕方でした。
普通ならば、希望ある将来について語る場面に日没の時間帯はふさわしくないと思います。しかしそれをあえて夕方の太陽光で描く。そういうのが「がっこうぐらし!」演出の大きな特徴なのでしょう。イメージとしては、

もうすぐ太陽が沈む=もうすぐ死ぬかもしれない

そんな今後に対する漠然とした不安感の中で語り合う将来だったって感じだったでしょうか。

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私はがっこうぐらし!の演出がとても好きです。
その一つが夕方の使い方にあると思います。背景が夕暮れの太陽に彩られたとき、制作サイドが力を入れたい場面がやってくる。つまり、

アニメを特徴付けているのは「斜陽」の演出

にあるのではないだろうか。
今はそんなふうに思っています。


太郎丸とみーくんの場面

今回第9話において「斜陽」はどんな場面だったでしょうか。
そうですね、みーくんと太郎丸が仲良くなった場面です。

まず前フリとしてAパート。くんくん、とけい(祠堂圭)のポータブルCDプレイヤーの匂いを嗅ぐ太郎丸が描かれました。

続いてBパート。
太陽は夕方の「斜陽」になり、再度匂いを嗅ぐ太郎丸の姿へ。

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(圭の……、匂いがするの?)

みーくんは指を伸ばして恐る恐る太郎丸にタッチしました。
いったん手を戻し、次は手のひらで頭をナデっと。太郎丸の耳がぴくぴく。ナデナデ……

太郎丸が走り去り、アッと思った直後に今度はフリスビーを加えてハッハッとシッポふりふり。

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「きっと遊んでほしいのよ」
「はい」

リーさんに背中を押されみーくんは太郎丸をギュッとハグ。両目の端には涙が浮かんでいました。


斜陽で描かれたこの場面。
ここが第9話で力を入れたかった場面のひとつなのでしょう。

みーくんが恐る恐る手を出してはひっこめ、走り去ってダメかと思ったら今度はフリスビー。ギュっとハグしたときには控えめな涙。そして夜になってもどる時。最後は太郎丸がみーくんに抱っこされているという…… 見事な流れで感動いたしました。

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わたくし事になりますけど、昔職場の近くで飼われていた犬に自分はいたく嫌われていました。自分が近くに行くたび、やたら歯をむき出しにして吠えたんですよね。もしかしたら最初にその犬と出会ったころ、邪険にしたのかもしれない。みーくんのように「静かにして!」などと怒鳴った覚えは無いのですが。

そんなわけで、太郎丸がどうしてもなついてくれないみーくんにどこか自分を重ねていました。なんか他人ごとと思えないんだけどーみたいな(笑) しかしそんなみーくんもついに太郎丸と仲良くなりました。


何だよー
同じ犬に嫌われる者同士仲間だと思っていたのに……


太郎丸と仲良くなりやがって!(感涙)

そんな事を思った太郎丸とみーくんの場面でした。



↓ 公式サイトが凄いことになっていました。
TVアニメ「がっこうぐらし!」公式サイト
がっこうぐらし!公式サイトのB


めぐねえに希望はあるか?

太郎丸とみーくんが仲良くなると……
逆に今度は太郎丸に対する不安が高まってくるのが「がっこうぐらし!」のデフォ設定。

案の定。
昼の貯水槽掃除でみんなが爆睡するなか、太郎丸がまた首輪を抜け出しました。

向かった先は、地下一階にあたるのでしょうか。
アバンでは、前回入手したマニュアルから「この学校には地下2階までフロアーがある」と地図で示されていました。巡ヶ丘学院はどんだけ設備が充実しているのやら。まさにシェルターですね。


太郎丸が吠える前方、暗くて広い通路の向こうからフラフラと歩いてきたのは……
めぐねえでした。

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皮膚がただれ、歯の一部が見えるようなその姿。
ゾンビか ?!
最初はそう思ったのですが、すぐに思い直しました。


これ、犬の見てる景色なので、実際は違うのかもしれない。そんな説明が以前ありましたね。解釈を変えればただ単に、
めぐねえは単に腹が減って左右にフラフラしてるだけ
そう思うことも可能だと思います。


前回第8話のアバンでもめぐねえが映し出されました。
腰を90度前方に倒し、ガザッガザッと歩くその姿。これはまさにゾンビを彷彿とさせるもので、
めぐねえやっぱダメかっ?!
と思いました。
しかししばらくして考えが変わりました。

「腰部脊柱管狭窄症」(ようぶ せきちゅうかん きょうさくしょう)
という病気がありまして。
ぶっちゃけ腰を前方に曲げて歩くおばあちゃんを連想してもらうと早いです。その姿勢の方がラクなんですね。つまり第8話のめぐねえは、「腰部脊柱管狭窄症」の患者の歩き方に見えなくもない。カルシウム不足から骨が弱り、ただ腰を曲げて歩いていたのかなと。


今回のめぐねえはどうでしょう?
この姿だって、例えば肉や魚などのタンパク質の摂取不足から筋肉などがやせ細り、げっそりしただけのめぐねえの姿を太郎丸から見たらあんなふうに見えた、と解釈することも可能なのではないか?と思いました。犬はカラーじゃ見えないハズですので。という事で、何が言いたいかというと。


めぐねえにまだ希望はある!


無理やりと言えば無理やりですけど、私はまだ、めぐねえに対する希望は捨てていないです。8話・9話を見て、むしろ希望に胸が膨らんできた、という状態ですね。やっぱめぐねえには無事でいて欲しいものだと思います。


これでもしも太郎丸がガブッと噛まれてゾンビ化しちゃったら悲しいなぁ…


その他の事

ではそのほかの事について3つほど箇条書きにしたいと思います。

「貯水槽はビオトープ」

そんな説明がありました。
ここに飼われていたのはニジマスとフナ。貯水槽は水を確保しつつ、食用にするための魚を飼育する施設なのでしょう。たしかマスって、生物学的には鮭とまったく一緒だったような。

「くるみちゃん、意外に着やせするタイプ」

ゆきのセリフは一瞬、Angel Beats!の高松(&シャーロットの高城)かとw 「着やせするタイプ」と言われると思わず反応しちゃいます。

ハーモナイズ・クローバー

第9話のEDは「ハーモナイズ・クローバー」(歌:黒崎真音)でした。

ハーモナイズ・クローバー

ハーモナイズ・クローバー

この曲好きなんですよね~♪ 
歌だけでなく、作詞の方も黒崎真音さんのようです。
ふだんバラード系の曲にはほとんど反応しないのですが、自分にとってこの曲は別格。いい歌ですね。記憶が合っていれば、「ハーモナイズ・クローバー」は#1、#2、#3、#5に続いて使われた曲だと思います。


最後のまとめ

感想を書く身としての第9話は、少し余裕のある回でした。
それほど感想に入れるべき要素が多くなかったので、普段演出について思っていながらなかなか書けなかった事のひとつを書いてみました。

「斜陽」を含めた「太陽」という意味では。
今回は紫外線たっぷりな「きゅうじつ」でしたけど、次回の第10話は対照的に「あめのひ」です。
なんだか嫌な予感が…… ( ;´Д`)

アニメの演出における「雨」ということを考えると。
次回は誰かが涙する展開になるのかもしれません。


他のブロガーさんの紹介とおまけ

いつもお世話になっている「アニメのおすすめなどを語る」のゆっちーさんです。

osusumenews.hatenablog.com

地下フロアー、EDの変化、時系列整理、その他圧巻の内容でした! 
記事やコメントを拝見しながら次を見るのがどんどん怖くなってきて…… 
最後にぼくも考えるのをやめた、みたいな。 


同じく「ねこくまブログ」のともさんです。

リーさん推しの方です。考察から入り徐々に妄想の世界へと。記事の「加速感」がとても面白かったです。想像力スゴイなー



ともさんのところに貼られている動画 ↓ です。

笑い過ぎて涙が出ました。総統閣下は愛犬家だったのね





アニメ「がっこうぐらし!」(全12話)
(スタッフ)
原作:海法紀光(ニトロプラス)×千葉サドル
監督:安藤正臣
シリーズ構成:海法紀光
脚本プロデュース:ニトロプラス
脚本:海法紀光、小太刀右京、桜井光、東出祐一郎、深見真、三輪清宗、森瀬繚
キャラクターデザイン:飯塚晴子
アニメーション制作:ラルケ

OP曲 「ふ・れ・ん・ど・し・た・い」
歌:学園生活部

ED曲 「ハーモナイズ・クローバー」
歌:黒崎真音





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