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ひそかブログ

アニメでするリアルの話、リアルでするアニメの話。そういうのが好きです。

乱歩奇譚 第3話の感想と考察 - 「キーワード」をアンカーにした対極の「人間配置」

アニメ感想・アニメ関連の話

アニメ「乱歩奇譚らんぽきたん Game of Laplace」第3話 「影男」の感想です。

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乱歩奇譚は、トリックや謎解きよりも「雰囲気」を味わう作品かもしれない。
第3話を見終わってそんなことを感じました。


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「乱歩奇譚」主要キャラのアイコンやキャスト付きまとめ

だんだん登場人物が増えてきましたね。
ここらで乱歩奇譚の主要人物についてちょっと整理してみたいと思います。

「乱歩奇譚」の第3話に登場したおもな登場人物について、簡単な表にしてみました。
左からキャラクター名、キャラクターの画像(アイコン)、配役(キャスト)となっています。

名前 アイコン キャスト
アケチ f:id:hisoka02:20150717195845j:plain 櫻井孝宏
コバヤシ f:id:hisoka02:20150717195853j:plain 高橋李依
ハシバ f:id:hisoka02:20150717195902j:plain 山下大輝
カガミ f:id:hisoka02:20150717195914j:plain 小西克幸
ナカムラ f:id:hisoka02:20150717195933j:plain チョー
影男(カゲオトコ) f:id:hisoka02:20150717195943j:plain 子安武人
ワタヌキ f:id:hisoka02:20150717195951j:plain 陶山章央
大曽根さち子 f:id:hisoka02:20150717200003j:plain 大橋歩夕
ミナミ f:id:hisoka02:20150717200023j:plain 藤田咲
死体 f:id:hisoka02:20150717200046j:plain 山口勝平


検視官のミナミと死体くんは第3話に登場しなかったんですけど、ふたりは第2話で「また再来週」と言っていたので次の第4話に出てくるんでしょう。てことで表に入れてみました。


最初に、乱歩奇譚は「雰囲気」を味わう作品かもって書きました。
「雰囲気」というのは、演出や世界観などをひっくるめた、作品に対する漠然とした「イメージ」みたいなもの、ぐらいの意味で使っています。じゃあ第3話で、その「雰囲気」としてよかったところを2点ほどあげてみます。


ひとつめ。「キーワード」をアンカーにした対極の「人間配置」

「乱歩奇譚」の第2話と第3話は、人間の「配置の仕方」がとても似ていると思いました。何かの一つの言葉を「キーワード」にして、二人の人物が「対極」の位置に置かれている。その人間の置き方が、第2話と第3話はとても類似していて、そこに興味を惹かれました。


まずは第2話。キーワードとしては…… 何がいいだろう。
「関心」にしときますか。
コバヤシと第2話に出てきたホシノは、周囲の人間を含めた人に対する興味=「関心」という意味で、「対極」の位置に配置されていました。第2話の感想で自分は、「周囲」や「関心」という単語を使い、こんなふうに書いてたです。

周囲に無関心だったコバヤシと周囲が無関心だったホシノ

いいかえれば、周りの人間に興味の持てないコバヤシと、周りの人間が興味を持てないホシノ。
興味=「関心」というキーワードを「アンカー」(基準点、ぐらいの意味です)にして、コバヤシとホシノが「対極」の位置に配置されています。

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つぎに第3話。キーワードは「少女」でしょうか。
「少女」に対する接し方が、影男とワタヌキでは「対極」の態度になっていました。

片方は、「少女」を侵さざるべき存在として、「神聖」なものとして見ている影男。
もう片方は、「少女」を自分の言いなりになる存在として、「玩具」のように所有しているワタヌキ。

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乱歩奇譚の第3話は、「少女」というキーワードを「アンカー」にして、影男とワタヌキが「対極」の位置に配置されていましたよね。少女に対する接し方は真逆の二人(影男とワタヌキ)なのに、判断基準のアンカーとして「少女」というキーワードをもってくると、対極な二人は「一対のペア」のようにくくれてしまう。

面白い「人間配置」をするもんですね。
そして「乱歩奇譚」は、第2話&第3話ともにそういう人間の配置の仕方がとても似た形になっていて、「人間配置」という意味で第2話と第3話は「ペア」になっている気がします。つまり第2話も第3話も、


主要キャラふたりが「キーワード」をアンカーにした対極の「人間配置」


みたいになっている。
そのあたりが「乱歩奇譚」の第3話までで、もっとも興味を惹かれたところです。対極の「人間配置」が製作スタッフの意図したものなのかどうか、それは分かりませんけど、監督さんがテーマとしてあげていた「人間認識」をもじるならば、私には人間の配置の仕方、「人間配置」が面白いなと思いました。


ふたつめ。「影男」の演出

1.影男の登場の仕方のゾッときたぞっ

影男がアケチに変装して、コバヤシとハシバに話しかけてきた場面のことです。

(あれっ?!
アケチは気が変わって少女誘拐監禁事件の捜査に協力する気になったのか…… へぇ~)


コバヤシ「アケチ先輩じゃない!」

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アケチだと思った人物は、実は影男が変装した姿。
いやぁ…… 変装だなんてまったく予想していなかったのでビックリしました。いい意味で背筋に鳥肌が立ったです。顔文字で書くと、

(;゜Д゜)!!

みたいな気分が到来(笑) ナイスな演出だったですねー
今回同様、今後の話でもぜひゾッとする気分を味わわせてほしいところです。

2.「顔出し」しなかった影男

結局「影男」は、一度も素顔をさらしませんでしたね。彼はさまざまなキャラに変装しましたが、結局その素顔は一度も拝見しないままに今回の話が終了。

素顔をさらさないのは「変装キャラ」のお約束なんでしょうけど、第3話を見終わって、
(あれっ、影男ってどんな顔だったの?)
(あっ! 一回も素顔見てないや)

ということに気がつきました。こちらも視聴後にかるくゾッとくる演出で。
影男の登場っぷりに「顔出し」しないという演出。
その演出ぶりが乱歩奇譚の第3話「影男」で良かったところのひとつです。

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「影男」といえば……
コバヤシにも大曽根さち子にも、変装見破られまくりでしたね。
影男アンタほんとに変装の達人なのかい? まあそこに愛嬌があって可愛かったですけど(笑) 


第3話の犯人確保までの流れを逆算で簡単に考えてみると

第1話・第2話の感想では、両方ともにストーリーやトリックや謎解き部分などにまったく触れていなかった気がします。しかし今回は、犯人確保までの流れについて軽くまとめてみたいと思います。えっと、ストーリーの順を追うのではなく逆算で。その方が説明が早い気がしますのでね。

もしも自分がアニメスタッフだったら、犯人確保までの流れをこんなふうにつくるかな?
という話です。


まず事件の内容として、「少女誘拐監禁事件」を設定。この場合、一番のカギとなるのは
「容疑者(ワタヌキ)の居場所を特定すること」になるでしょう。

居場所を特定するにはなんといっても「GPS」
誰かが犯人に誘拐されて、「誘拐された人物がGPSを所持している」のが手っ取り早い。じゃあGPSをどうやって被誘拐者(誘拐される人物)に持たせるか。そこでマンガ喫茶(マン喫)のカード。誘拐場所としてマンガ喫茶を設定し、被誘拐者がGPS付きの会員カードを持っている、というのはどうだろう? またマン喫は、誘拐された9人の少女に「共通する行き先」として設定することができる。

ストーリーの順番は逆ですけど、犯人確保までの流れについての説明や補足にはなるかなと。


ただ、今回のストーリーには「穴」もひとつ感じます。
もしもコバヤシが身体検査をされて所持品のすべてを捨てられていたら、マン喫のカードも意味をなさなくなりますよね。つまりコバヤシは、マン喫カードをどこに隠し持っていたのだろう? という点がギモンとして残りました。携帯は処分されたけど、マン喫カードは見つからなかった、もしくは見つかったけど処分されなかった、という設定になるのでしょうか。

考えられるのは、コバヤシがブリーフまで脱いでいたので、「そのあたり」が設定として絡んでいるのかもしれない。

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じゃあ「そのあたり」ってどのあたりなのよ? 「どのあたり」ってそりゃ男の大事な「あのあたり」に隠し持ってたってことじゃないの? ぞうさn(以下略)の裏あたりにテープで止めるとかして。
……  
いやいや。あとはみなさんの想像にお任せます。


最後のまとめとカガミについて

率直なところ、私は乱歩奇譚のトリックや謎解きに、それほど期待していないです。
むしろ雰囲気とか演出とか、今はそちらの方に期待して見ています。ですので感想で書くのも人間の配置とか影男の演出とか、そういうのが多くなります。その要因の一つは、「アケチがまだ本格的に動いていない」ってこともあるのでしょう。逆にアケチが本格的に動くようになると、乱歩奇譚の雰囲気は少し変わってくるのかもしれません。


第3話最大の目的ですが、これは「影男」を登場させることだったのでしょう。彼は公式H.Pのトップ画像にいますので、おそらく今後も影男は登場するのだと思います。
「乱歩奇譚」公式H.P


最後に、カガミについて少し。以下は彼のセリフです。

「ワタヌキは以前にも、未成年の少女に対して事件を起こしている」

その事件の被害者のひとりがカガミの妹なんでしょうね。

そのとき(ワタヌキ)は、精神鑑定で無罪釈放されている。

つまりワタヌキは一度無罪釈放された「再犯者」
カガミはときおり厳しい表情を見せますよね。彼の表情に感じる無念や決意の感情。

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第3話は、その彼が見せる表情の原因について垣間見たような気がしました。
おそらくこれ(カガミの妹が被害者)は、今後も絡んでくる話なんでしょうね。




アニメ「乱歩奇譚 Game of Laplace」
(スタッフ)
原案:江戸川乱歩
監督:岸 誠二
シリーズ構成・脚本:上江洲 誠
キャラクターデザイン:森田和明
アニメーション制作:Lerche

オープニング・テーマ 「スピードと摩擦」
歌/amazarashi
エンディング・テーマ 「ミカヅキ」
歌/さユり



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