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ひそかブログ

アニメでするリアルの話、リアルでするアニメの話。そういうのが好きです。

乱歩奇譚 第1話 感想 - コバヤシが見ている世界の表現

アニメ感想・アニメ関連の話

アニメ「乱歩奇譚らんぽきたん Game of Laplace」第1話 「人間椅子(前編)」の感想です。

乱歩奇譚 感想

人間を「認識」していくという演出

テーマは「人間認識」
アニメの監督・岸誠二さんは、乱歩奇譚のテーマについてインタビューでそう答えていました。

「なぜ人はこんなにもそれぞれに感じ方が違うのだろうか」と考えたときに、それは、人はそれぞれに見ているものが違うからではないか?と考えました.
そこから本作の「人間認識」というテーマを導き出し、これをコバヤシの視点等を通して物語と画面の中で表現しています。


「人間認識」を頭の片隅に置いて第1話を見返すと、特に前半などは、コバヤシ視点で描かれる演出が面白かったです。


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では、面白かった演出を具体的にみっつほどあげてみます。

1.アバン。モノクロ+カラーの蝶

アバンはほぼモノクロカラーの世界。
他人は単なるシルエットで描かれ、コバヤシ(声:高橋李依)の居る世界は霧の中のような描写です。

ノイタミナアニメ乱歩奇譚
乱歩奇譚の蝶

コバヤシは、周囲の人間を認識していないし関心も無い、という演出なのでしょう。コバヤシは灰色の世界に住んでいる。
そんな灰色世界の中、唯一色が濃いのは、ひらひら舞いつづける黄金色の蝶。蝶は何の象徴だろう? OP映像にも登場してるし、今後を占う意味で、蝶は作品を象徴する大事な存在なんでしょう。

2.赤い彼岸花

コバヤシが教室で目覚めると、教壇には担任教師の変死体。
ここでコバヤシは、生まれて初めて何かに興味を持ちます。変死体を目にした事で、生まれて初めて何かに関心を抱いた、という演出。

その象徴が彼岸花(ひがんばな)
死体から流れる血の上の方に、途中から彼岸花が浮かび上がってきました。

乱歩奇譚 死体に咲く花 彼岸花


一回目の視聴では、「何で死体に彼岸花が咲くの?」と思ったのですが、「人間認識」というテーマを知ってから再視聴すると、「ああ、これはコバヤシの関心が初めて花開いた瞬間」を表現しているんだろうなと感じました。赤い彼岸花の出現は、コバヤシが生まれて初めて何かに関心を抱いた瞬間の表現。


私は彼岸花というと「死」のイメージがつきまといます。
我が家の近所のお墓には、秋になるとびっしりと彼岸花が咲きますので。また、彼岸花は毒を持っているので、作品ではそのあたりを象徴したかったんでしょう。

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3.シルエットから登場する人物と、例外の人物

事件が発覚し、次々とコバヤシに話しかけてくる人物。
人物は最初シルエットで、会話を交わすうちに姿を現してきました。

乱歩奇譚 シルエット描写
乱歩奇譚 カガミ

モブのシルエット描写は、作画負担の軽減か?
そんな事も思ったんですけど、実際にはコバヤシがその人物を「認識」したら姿を現す、という演出なんでしょう。変死体によって周囲に対する関心が目覚めたコバヤシは、徐々に人間に対する関心も持つようになった、ということの表現。


周囲の人間がシルエットで登場するなか、1人だけ例外がいました。
それがハシバ(声:山下大輝)

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彼だけは最初からシルエットじゃなく、普通の状態で登場しました。
今回登場した人物の中で、唯一ハシバだけが最初から認識していた人物なんでしょう。

あとはみなモブ(シルエット)
コバヤシはまったく関心が無いし、認識もしていない。なんか人間っぽいのがまわりにいるな、ぐらいなのかなと。



岸誠二監督いわく「人はそれぞれに見ているものが違うからではないか?」
上にあげた1.から3.は、その「人」のひとり、「コバヤシが見ている世界の表現」だったと思います。

1.は、周囲の人間を認識していないコバヤシの灰色世界の表現。
2.は、コバヤシの関心が初めて花開いた瞬間の表現
3.は、人物を「認識」したら姿を現すようになったきたことの表現

2.によって周囲の人物に対する関心が上がり、それによって3.につながるんだろう、と感じました。面白い演出でしたね。分かりやすかったですし。


乱歩奇譚の概要と最後のまとめ

ノイタミナアニメ「乱歩奇譚 Game of Laplace」
読み方は、「らんぽきたん ゲーム オブ ラプラス」

Laplace(ラプラス)というと実在の科学者。
Laplaceは、現在の状態から未来を予測できるという「ラプラスの悪魔」という概念上の存在を作った人なので、そのあたりが乱歩奇譚に関わってくるのかもしれない。


江戸川乱歩は、それほど深く作品に関わってこないかな。
だいぶ前に乱歩の著作「人間椅子」は読んだんですけど、アニメのストーリーにはほとんど関係ないかなと。逆に関係していたら、重大なネタバレになっちゃういますしね(笑)

「モチーフ」ぐらいだと思います。
乱歩、アケチ(明智)、コバヤシ(小林少年)、サブタイトルの「人間椅子」
そのあたりの人物名・単語や、江戸川乱歩の世界観をアニメでは「モチーフ」にした。それぐらいの関わり具合だろうと1話を見て思いました。



第1話は点数でいうと、★★★★☆(5点満点の4点)ぐらいでした。
次の第2話はぜひ見たい。そして各話感想を書くかどうかはフィフティーフィフティー。

そんなところです。今のところ各話感想は、他のアニメしだいです。

↓ 他のアニメについて


ということで。
乱歩奇譚の第1話は、コバヤシが見ている世界の表現が面白かった、という話でした。


乱歩奇譚 アケチ
アケチ高校生だったのねw
アラサーぐらいの男子に見えました。


お試し視聴したい方のために。「乱歩奇譚」第1話の無料動画です。

(ただ動画はすぐに削除されちゃうかも)



アニメ「乱歩奇譚 Game of Laplace」
(スタッフ)
原案:江戸川乱歩
監督:岸 誠二
シリーズ構成・脚本:上江洲 誠
キャラクターデザイン:森田和明
アニメーション制作:Lerche

(キャスト)
アケチ:櫻井孝宏
コバヤシ:高橋李依
ハシバ:山下大輝
カガミ:小西克幸
ナカムラ:チョー
ハナビシ:中原麻衣


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