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ひそかブログ

アニメでするリアルの話、リアルでするアニメの話。そういうのが好きです。

【読書感想】 「非情が一流の男をつくる」(川北義則) - まるで坂本龍馬のメモ帳みたいな話

読書感想

本書を読みながら連想したのは、坂本龍馬のメモ帳。
「悪人たらん」と、彼がひそかに手帳に厳しい内容を書いていたことを思い出しました。

この記事は私のメモ録のようなもの。
タイトルには【読書感想】と付けましたが、甘っちょろい自分に対する忘備録みたいなものです。

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↓ 本書の「はじめに」より、抜粋引用します。

- 羽生結弦選手は立派だ。
「僕は勝ちにこだわる性格だから……」
こんなことを言える男が、いまは少なくなった。羽生選手は一見、やさ男タイプだが、この男こそ、男っぽい男だと感心したものだ。
事なかれ主義で現状に満足している若者が多い昨今、彼のような男たちが、どんどん出てくることを切に望みたい -




本書の概要を簡単に。
「非情が一流の男をつくる」 著者は川北義則。
初版は2015年2月15日で、値段は¥1300(税抜き価格)でした。

先に本書からの引用部分を書いて、そのあと坂本龍馬のメモ帳の話に移りたいと思います。

本書で付箋(ふせん)をつけた場所を、4ケ所ほど抜粋引用

1.結果の出せる人間になれ(p.39~41)
未熟なビジネスマンは「結果は出せなかったが、努力だけは認めてほしい」
という考え方をしがちだ。だが、それは甘ったれた考えだ。

ネットで、こんな相談があった。
「結果を出しているからと、傲慢な人間が許せません」
ベストアンサーは、こうだった。
「結果を出せない傲慢ではない人間より、結果を出した傲慢な人間の方がはるかに立派だ」
たしかにビジネスでは、そんな人間が出世していく。それが現実社会なのである。ビジネスマンなら、少なくとも結果を出すことにこだわるべきだろう。


2.黒田官兵衛に見る「非情」の生き方(p.42~44)
(引用するところは、黒田官兵衛に無関係です)

上の人間がちょっとでも強権を発動すると、「セクハラだ」「パワハラだ」「人権侵害だ」と大騒ぎ。
上司から「お嫁に行かないの」と言われただけで訴える女性社員までいる。会社はみんなで団欒(だんらん)する場所ではないし、仲良しクラブでもない。こんな風潮をそのままにしておいたら、プロなど生まれるはずがない。


3.お人好しとの決別はこうする(p.83~85)
究極の目標は「ノー」を堂々と言えるようになることだ。
「必要最小限のことだけ関わる」くらいでちょうどいい。
周囲もそういう目で見るようになれば、面倒事を頼まないようになるだろう。そうすれば、本人はどんどんラクになっていく。したたかに生きればいいのだ。

自分がお人好しだと思う人は、次の言葉を肝に銘じておくといい。
会社を倒産させた自身の経験を後人に説いている八起会(やおきかい)会長の言葉だ。
「お人好しは人間的にはよいのだが、経営者には絶対向かない。お人好しとはイコール無責任と覚えてほしい」(野口誠一)


4.女には非情なくらいがいい(p.174~176)
いまの男たちは、女にやさしく甘すぎる。男としては腑抜けである。
そもそも女にやさしいというのは、女の言いなりになることでもある。

「女性が男性を『コワい』ということは、『ちょっと魅力があるわ』というのと同義語であり、『やさしい』ということは、『甘っちょろい』というのと同義語なのである」(吉行淳之介
世の中の男性よ、やさしさをはき違えてはいけない。



メモ録としての抜粋引用は以上です。もっと知りたい人は ↓本書を読んでね。

非情が一流の男をつくる

非情が一流の男をつくる


1.から4.についての簡単な感想を。

1.はある意味、サッカーのストライカーに通じるような話だなと。
1.の「ベストアンサー」を借りるなら、

「ゴール(結果)を決められない傲慢ではないストライカーより、ゴールを決めた傲慢なストライカーの方がはるかに立派だ」

みたいな。
結果の求められるスポーツは、ビジネスと共通する部分が多いですよね。
だから、「形は作った」「内容は良かった」で満足してちゃだめだよサッカー日本代表!


2.は最近の日本の風潮に対する警告かな。
たしかに騒ぎ過ぎだと感じます。


3.お人好しとの決別はこうする
「お人好し」ってもしや私のコト? (*´σー`)
「ノー」をなかなか堂々と言えない私です。
たしかに優しいとか人がいいとか言われることもあるけど、それって相手にとって「ノーを言わない利用しやすくて便利なヤツ」という気分も潜在意識下にあるんだろうなぁ…… 


4.女には非情なくらいがいい
女性のみなさん、どうなんですか? 
わたし、気になります!」
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(アニメ「氷菓」、千反田える

確かに女性から見て自分の言いなりだったり、怒ることのない男には魅力が薄いかも。
昨今の「男」成分の少なさが、「プロレス女子」を生んだ一因?


そういや先日、映画「イミテーション・ゲーム」を鑑賞し、↓ 感想を書きました。

ちょうど本書を読み始めたタイミングだったので、本書の「非情」と映画の「非情」が重なり、大変な感動を味わいました。おかげで(?)感想の方も「非情」をキーワードにして書くことに。
世の人はそれをパクリとも言いますが(笑)

「非情」を抜きにしても、映画「イミテーション・ゲーム」はまごうことなき傑作でした。
マジでオススメの映画です。Yahooレビューで☆4.5以上ってあまり見たことがない。ところが一番近所のシネコンでは上映無しという…… どういうこと !? 信じられない。


閑話休題
記事タイトルにつけた、坂本龍馬のメモ帳の話に移ります。


本書で連想した坂本龍馬のメモ帳

正確には、本を読みながら、司馬遼太郎著「竜馬がゆく」第8巻のあとがきを思い出したって感じです。

竜馬がゆく(八)

竜馬がゆく(八)

イメージとはうらはらに、「悪人たらん」と日々自分の手帳に厳しい内容を書いていた坂本龍馬。彼にまつわる有名なエピソードの一つでしょう。本書の「非情たれ!」と喝を入れる内容と龍馬の手帳とは、相通じるものがあると感じました。

以下、「竜馬がゆく(八)」の「あとがき二」から、抜粋引用します。(p.381~382)


- 竜馬は、ふしぎな青年である。
これほどあかるく、これほど陽気で、これほどひとに好かれた人物もすくなかったが、暮夜ひそかにその手帳におそるべきことを書いている。

「薄情の道、不人情の道、わするることなかれ」
「義理などは夢にも思ふことなかれ。身をしばらるるものなり」
「悪人の霊魂を祈らばわれに知恵よくつくものなり。また釈迦(しゃか)、歴山王(アレキサンダー)、秀吉、始皇。而(しこう)して泉のごとく策略も亦(また)生ず」
「衆人みな善をなさば我独り悪を為せ。天下のことみなしかり」

竜馬は、稀有な愛嬌と善骨をおびてこの世に生まれてきた。ところがどうやら、あの大きな体で暮夜ひそかに悪人たろうと念じていたらしく、それを思うと微苦笑を禁じえなくなる -


一度は読んだことのある方も多い?
坂本龍馬の場合、幕末という激動の時代に生きたがゆえ、自らに「非情たれ!」と喝を入れるようなメモ書きを手帳に記し、おのれを叱咤激励していたのだと思います。昔はあまりピンときませんでしたけど、今ならば彼の気持ちが少し分かる気がします。

幕末に限らず、現代だってビジネスの世界は激動の時代。
その激動を生きるため、ビジネスマンとして一流な人物はどこかに「非情」な部分を持っている。根っからの「非情」な人なのではなく(元々そういう人もいるでしょうが)、

- 「非情たらん」と日々心がけている人こそが一流になりうる -

そんな事を痛感した「非情が一流の男をつくる」でした。



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